クラウドファンディングで約4000万の資金を集め、100年先まで残る映画と言われる「この世界の片隅に」を見た感想

この世界の片隅に

原作は一切の未読です。感想は映画のみになります。

▼キャラクターについて

初めてこの映画の絵を見た時は「なんと言えない絵本みたいな絵だなぁ」と思いました。昨今のアニメとはまったく異なる絵柄で随分変わってるなぁという感じです。こんな絵柄のキャラクターたちに親近感とか湧くのかなぁと思っていましたが、そんな心配はご無用でした。

CMとかでパッと「すず」を見た時は何だか冴えない娘だなぁと思っていたのに、映画が始まり「すず」が喋り、すずが動き出すとあの特徴的な絵柄が急になんとも可愛らしく、愛おしく見えてくるのです。生きたキャラクターというか人を引き込む力というのか、クオリティーが高いというのは勿論あるのですがクオリティーという枠を越えた何かがあるようにも思えます。

 

▼キャストについて

この「この世界の片隅に」という映画を知ったのは、元能年玲奈さんことのんさんが主演という事で、事務所やらなんやらの問題があってあまり宣伝されていない。といったような記事を見たのが最初だったと思います。私は「あまちゃん」を見ていなかったのでのんさんの演技はよく知りませんでしたが、俳優さんが声をあてる作品は何かしら違和感を伴うものが今まで多く見受けられたので、その時は「なーんだ、能年さんがやってるんだ。あんまり期待できないんじゃないかなぁ」と思っていました。

そして、実際にみてみた感想は「凄く良かった」。です。のんさんが声を当てているという事を完全に忘れ、おっとりのんびり屋さんの「すず」という存在が本当にいるのではないかと勘違いするほどピッタリで、演技が気になるなんて事もなく凄く自然に映画に入り込む事ができました。

また主演ののんさん以外のキャストについても同様で、全てが自然。たまにヘッタクソとか思ってしまう映画もあったりする訳ですが今回に限っては本当にとっても良かったです。

 

▼全体的な感想

まずこの映画を見れば、今、実際には見ることの出来ない古き良き日本をアニメーションとしてですがとても精密に再現されていて感動します。 その当時を生きた人間ではないですが、昔の日常の暮らし等がシーンで垣間見え、それがなんとも心に響いてきます。映像が本当に美しいのです。

広島が舞台という事もあるので、原爆のシーンであったり、戦争のシーンはどう描かれるのかが気になっていましたが、表現は抑えられていているので子どもが見ても全然大丈夫。むしろ見せた方がいいと思う。

この映画は単純に考えれば、日々の人間の生き方が描いたもの。
すずが生きた世界がたまたま広島で戦前戦後という時代であった。そしてこのすずという存在に焦点があたり、すずの世界、生活、暮らしをそのまま切り取っている。だから、そこには悲しみとか怒りとか、言葉に表せないような感情も含めて様々な気持ちが内包されていて、その激しく揺れ動く気持ちに対して、見ている側も、時には笑ったり、時に心が辛かったり、涙したりといった感じで心が作品とリンクしていく。この繋がっている感覚が独特でなんとも表現が難しいのだけど、この感覚があればこそ深く引き込まれたのかもしれない。

とにかく、すずが存在しているその世界を一秒も漏らすことなく目に焼き付けて見て欲しい。
記憶に残る映画というのは今までに沢山見てきましたが、心に残る映画はなかなかありませんでした。この『この世界の片隅に』という映画は見れば、きっとその人の心のどこかに残る映画であると思います。作品の紹介で「100年先にも愛され続ける映画」という表現がありましたが、過大評価ではなく、本当にその通りです。

 

▼外部リンク

『この世界の片隅に』公式サイト

『この世界の片隅に』Wikipedia

 

▼最後に

自分が今、この世に居る事の奇跡というか、この自分という存在が生まれるまでにものすごく沢山のご先祖様がいて、様々な奇跡、巡り合いなどを経て今ここに自分がいる。そんな事をふと思い出さされたというか、生きるという事とか人生とか、いろいろなこと、いろいろな事について考えるキッカケになる映画だったのではないか、また考えるべきなのではないか、そのように思った次第です。

この世界の片隅に

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